英一郎製磁・骨壷(骨壺)のルーツ、波佐見焼
福岡県春日市。そこで焼き物が作られているとは思えない閑静な住宅街という場所に、窯をかまえた工房「英一郎製磁」があります。
英一郎製磁・英一郎のルーツ
英一郎の母であり彫刻家ある福重美和さんは焼き物の町波佐見にある製陶所「福幸製陶所(幸山陶苑)」で生まれ育ちました。
英一郎は幼いころから福重家(福幸製陶所)を訪れて波佐見焼に触れ、また、母の作家としての姿を通して様々な影響を受けてきました。
身近で親しみやすく、モダンなデザインが人気の波佐見焼。
波佐見焼は、昔から庶民に愛され、親しまれてきた器です。
波佐見町(トリップアドバイザー提供)
英一郎の母である福重美和さんが生まれ育った「福幸製陶所(幸山陶苑)」
波佐見焼・西の原地区で江戸時代から続く窯元が営む製陶所です。
当時、波佐見焼が完成するまでの色々な作業を、それぞれ違う場所で行う「分業体制」が取られていました。
昭和元年、八代目・福重武次郎によって、福幸製陶所(幸山陶苑)は西の原地区へ移されます。
最盛期には160名ほどの工員をかかえるメーカーでした。
新しい福幸製陶所は、「事務所」「細工場」「絵付け場」「釉薬精製所」「登り窯」があり、波佐見焼をつくる工程がすべて敷地内でできるという、大変貴重な場所でした。
長期間にわたり、工場でありながら、選りすぐりのろくろ師や絵付職人をかかえ、手作りの良さを持った数々の作品を生み出し、有田をはじめ、近隣の町の方たちからも、一目も二目も置かれる、窯やき(メーカー)でした。
10代にわたり波佐見焼を生産してきた「福幸製陶所(幸山陶苑)」は、平成13年に廃業。
平成24年に、国登録有形文化財に登録されています。
現在の福幸製陶所(幸山陶苑)
今では、福幸製陶所(幸山陶苑)は「西の原地区」として、
工場の古さを生かしたままリニューアルを行い、
ギャラリー、カフェ、雑貨店、コーヒー焙煎屋、クラフト店など波佐見の文化の発信地として、大変人気のスポットとなっています。
波佐見町(トリップアドバイザー提供)
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